お風呂リフォームの費用は、全国一律に「○万円が相場」と決められるものではありません。現在の浴室がユニットバスか在来浴室か、浴室のサイズ、選ぶ商品グレード、追加工事の有無などによって総額が変わります。
今回確認したPanasonicとLIXILリフォームショップの公開情報では、ユニットバスからユニットバスへの交換で50~150万円、在来浴室からユニットバスへの変更ではPanasonicが65~150万円、LIXILリフォームショップが65~200万円という目安が示されています。ただし、情報源によって税込・税別や工事範囲の明示状況が異なるため、金額だけを横並びにして比較することはできません。
この記事では、お風呂リフォームの工事内容別・サイズ別の費用目安に加え、100万円前後でできる可能性がある工事、費用が変わる条件、見積もりで確認したい項目を整理します。約90㎡の中古マンションをリフォームした筆者宅で、浴室改装工事に約89.5万円かかった実例も紹介します。本記事の費用・制度情報は、2026年8月31日時点で確認した内容です。
なお、「いくらかかるか」ではなく「何年で交換するべきか」を知りたい場合は、マンションのお風呂をリフォームする時期と劣化サインを確認してください。
- お風呂リフォームの工事内容別・サイズ別の費用目安
- 100万円前後でリフォームできるかを判断するときの考え方
- 見積金額が変わる条件と、総額に含まれる項目の確認方法
- 筆者宅で実際にかかった浴室改装工事費89.5万円の位置づけ
- 相場を確認したあとに現地見積もりへ進む判断基準
お風呂リフォームの費用相場は工事内容で変わる
お風呂リフォームの費用を見るときは、最初に「現在の浴室をどのように変える工事なのか」を確認することが重要です。
同じお風呂リフォームでも、ユニットバスを新しいユニットバスへ交換する工事と、在来浴室を解体してユニットバスへ変更する工事では、必要になる作業が異なります。
| 工事内容 | Panasonic | LIXILリフォームショップ |
|---|---|---|
| ユニットバスからユニットバスへ交換 | 約50~150万円 | 約50~150万円 |
| 在来浴室からユニットバスへ変更 | 約65~150万円 | 約65~200万円 |
公開されている相場だけでは、自宅の浴室条件を反映した最終費用までは分かりません。依頼先がまだ決まっていない場合は、同じ希望条件で複数社の見積もりや提案を確認すると比較しやすくなります。
どのサービスを使うか迷う場合は、3サービスの違いを比較できます。
ユニットバスからユニットバスへ交換する場合
既存のユニットバスを新しいユニットバスへ交換する場合、今回確認したPanasonicとLIXILリフォームショップの情報では、約50~150万円の範囲が示されています。
Panasonicの浴室・お風呂のリフォーム費用の相場・目安では、ユニットバス全体交換の施工費用として約50~150万円が掲載されています。LIXILリフォームショップのお風呂のリフォームを上手に行うには?でも、ユニットバスからユニットバスへの交換に50~150万円という参考価格が示されています。
ただし、どちらも同一条件の価格表ではありません。浴室サイズや商品グレード、オプション、既存設備の状態などで金額は変わるため、最低価格だけを基準に予算を決めるのは避けた方がよいでしょう。
在来浴室からユニットバスへ変更する場合
在来浴室からユニットバスへ変更する場合は、解体後の下地や配管の状態などによって追加工事が必要になることがあるため、見積条件の確認が特に重要です。
今回確認した情報では、Panasonicが約65~150万円、LIXILリフォームショップが65~200万円という目安を示しています。
在来浴室では既存部分を解体したあとに、下地や配管などの状態が分かることがあります。その結果、当初の想定になかった補修が必要になる場合もあります。
サイズ別の費用目安
同じ標準グレードのユニットバスでも、浴室サイズによって費用の目安は変わります。
SUUMOリフォームタイムズでは、本体価格・施工費・諸経費・消費税を含む標準グレードの目安として、次の価格帯が示されています。
| 浴室サイズの目安 | 費用目安 |
|---|---|
| 0.75坪(1216・1317・1418相当) | 約80~120万円 |
| 1坪(1616相当) | 約90~160万円 |
| 1.25坪(1620相当) | 約110~280万円 |
この金額には本体価格だけでなく施工費や諸経費、消費税が含まれていますが、オプション追加や在来浴室からの変更などによって金額は変動します。
サイズが同じでも商品グレードや設備内容によって価格差が出るため、サイズだけで総額を決めることはできません。
100万円でお風呂リフォームはできる?
100万円前後でお風呂をリフォームできるケースはありますが、「100万円あれば一般的なお風呂は必ず交換できる」とは言えません。
たとえば、標準グレードの0.75坪では約80~120万円、1坪では約90~160万円という目安があります。そのため、浴室サイズや商品、工事条件によっては100万円前後に収まる可能性がある一方、100万円を超えるケースもあります。
さらに、見積もりに含まれる内容によっても「100万円」の意味は変わります。本体と設置工事だけなのか、既存浴室の解体・処分、給排水、電気、換気、周辺の復旧、諸経費、消費税まで含まれているのかを確認する必要があります。
お風呂リフォームの費用が変わる主な条件
お風呂リフォームの総額は、浴室本体の価格だけで決まりません。費用を比較するときは、少なくとも浴室サイズ、商品仕様、既存浴室の状態、工事範囲を分けて考える必要があります。
浴室サイズ・商品グレード・オプション
浴室サイズが大きくなると、選べる商品の価格帯も変わります。また、同じサイズでも標準グレードと上位グレードでは価格が異なります。
さらに、選ぶオプションの内容によっても総額は変わります。
そのため、2社の見積金額に差がある場合は、金額だけを見るのではなく、選ばれている商品グレードやオプションが同じかを確認してください。
解体後に分かる下地・配管などの追加工事
既存浴室を解体して初めて、下地の補修や配管の更新などが必要だと分かるケースがあります。
こうした工事は事前の一般相場だけでは確定できないため、見積もりを取るときは、追加工事が必要になった場合の確認方法や費用の扱いも施工会社へ確認しておくと判断しやすくなります。
住宅種別・搬入条件・周辺工事
戸建てかマンションかだけで費用の高低を決めることはできませんが、住宅によって工事条件は異なります。
マンションでは、搬入条件や管理規約、工事申請などの確認が必要になる場合があります。実際の工事条件は、管理組合や管理会社、施工会社へ確認してください。
浴室と同時に給湯器や洗面所などを工事する場合は、それらを含めた見積総額と「浴室だけの費用」を混同しないことも重要です。
見積もりは総額だけでなく「何が含まれるか」を確認する
お風呂リフォームでは、見積書の一番下に書かれた総額だけを比較しても、どちらが高い・安いとは判断できない場合があります。
住まいるダイヤルでも、複数の見積もりを比較するときは、商品グレードや付属品だけでなく、給排水管、電気配線、換気ダクトなどの更新範囲をそろえて確認することが案内されています。具体的な比較の考え方は、住まいるダイヤルの見積比較事例でも確認できます。
商品価格と工事込み総額は分けて考える
メーカーの商品ページに掲載されている価格と、リフォーム会社から提示される工事込み総額は同じものではありません。
商品価格だけでは、既存浴室の解体、撤去・処分、組立・設置、給排水、電気、換気、周辺の復旧工事、諸経費などがどこまで含まれているか判断できません。
そのため、メーカーサイトで見た商品価格と施工会社の見積総額をそのまま比較し、「見積もりが高すぎる」と判断しないようにしてください。
解体・処分・給排水・電気・換気などの範囲を確認する
見積書では、少なくとも次の項目がどこまで含まれているかを確認しておくと比較しやすくなります。
- 既存浴室の解体・撤去
- 廃材の処分
- ユニットバスの組立・設置
- 給排水管の工事・更新範囲
- 電気配線の工事範囲
- 換気ダクトの工事範囲
- 洗面所側など周辺部分の復旧
- 諸経費
- 消費税
これらがすべての見積書で同じ名称・同じ分け方になっているとは限りません。「一式」に含まれている場合もあるため、不明な項目は施工会社へ確認します。
複数社の見積書をどの項目までそろえて比較するかは、リフォーム見積もりの比較方法と総額以外に確認するポイントで詳しく整理しています。
筆者宅のマンションでは浴室改装工事に約89.5万円かかった
筆者宅では、築20年前後・約90㎡の中古マンションを総額約600万円(税込)でリフォームしました。間取り変更やキッチン、浴室、洗面所、トイレ、給湯器、内装、電気工事などを含むリフォームです。
その見積項目のうち、浴室改装工事は約89.5万円でした。浴室設備を交換しています。

| 筆者宅の条件 | 内容 |
|---|---|
| 住宅 | 中古マンション |
| 築年数 | 築20年前後 |
| 専有面積 | 約90㎡ |
| リフォーム全体 | 約600万円(税込) |
| 浴室改装工事 | 約89.5万円 |
筆者宅では浴室以外にもキッチンや給湯器、洗面所、トイレなどを同時に改修しているため、総額600万円と浴室89.5万円は分けて見る必要があります。実際の見積項目を含む全体の費用は、マンションリフォーム600万円の内訳と見積書から分かる工事内容で整理しています。
相場を確認したら現地調査で自宅の総額を確かめる
一般的な相場を確認したら、次は自宅の条件で実際にいくらかかるかを確認する段階です。
浴室方式、実寸、希望する商品グレード、オプション、既存配管や下地の状態、搬入条件などは住宅ごとに異なります。これらはインターネット上の相場情報だけでは確定できないため、最終的には現地調査を受けて見積もりを確認する必要があります。
複数の見積もりを比較する場合は、商品グレード、仕様、オプション、工事範囲をできるだけそろえて比較します。金額だけが安くても、一方の見積もりでは必要な工事項目が含まれていない可能性があるためです。
何社程度から見積もりを取るか迷っている場合は、リフォーム見積もりは何社が適切かも参考にしてください。
相場が分かっても、自宅で実際にいくらかかるかは現地条件によって変わります。複数社に同じ希望条件を伝え、見積金額だけでなく工事範囲や提案内容も確認してみましょう。
どのサービスが合うか迷う方は、リフォーム一括見積もり3サービスの違いを比較してから選べます。
お風呂リフォーム相場のよくある質問
マンションと戸建てで費用相場は違いますか?
住宅種別だけで「マンションの方が安い」「戸建ての方が高い」と一律に判断することはできません。浴室サイズ、商品グレード、既存設備、工事範囲などによって費用は変わります。
マンションの場合は、管理規約や使用細則によって工事ルールが定められている場合があります。国土交通省のマンション管理・再生ポータルサイトでも、専有部分の工事について管理規約等の確認が必要であることが案内されています。
実際にマンションでリフォームする場合は、管理組合・管理会社へ管理規約や工事申請の条件を確認してください。
2026年の補助金はお風呂だけのリフォームでも使えますか?
2026年の「みらいエコ住宅2026事業」では、条件を満たす高断熱浴槽は48,000円/戸、節湯水栓は9,000円/箇所の補助対象工事として設定されています。
ただし、浴室は制度上の「トリガールーム」となる居室には含まれません。そのため、「高断熱浴槽と節湯水栓を交換すれば、お風呂リフォームだけで必ず57,000円受け取れる」とは考えないでください。
住宅や工事内容など制度全体の条件は、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム対象要件で確認できます。高断熱浴槽や節湯水栓の対象基準は、エコ住宅設備の設置で確認してください。
お風呂リフォームの工期は何日くらいですか?
Panasonicの事例集計では、ユニットバス全体交換は約4日、在来浴室からユニットバスへの変更は約1週間が目安として示されています。
ただし、既存浴室の状態や下地補修、配管工事、住宅条件などによって工期は変わります。実際に何日間入浴できないかも含めて、契約前に施工会社へ確認してください。
まとめ|お風呂リフォームは金額だけでなく工事範囲まで確認する
お風呂リフォームの費用は、ユニットバス交換か在来浴室からの変更か、浴室サイズ、商品グレード、オプション、既存設備の状態などによって変わります。
今回確認したPanasonicとLIXILリフォームショップの情報では、ユニットバス交換で約50~150万円、在来浴室からユニットバスへの変更では約65~150万円または約65~200万円という目安が示されています。一方、サイズ別の標準グレードでも約80~280万円まで幅があるため、1つの数字だけを「相場」と考えるのは適切ではありません。
まず自宅に近い条件の費用帯を確認し、そのうえで本体、解体・処分、給排水、電気、換気、周辺復旧、諸経費、消費税など、見積金額に何が含まれているかを確認してください。
一般的な相場は予算を考えるための目安です。最終的な総額は、自宅の浴室を現地で確認してもらい、同じ仕様・同じ工事範囲で見積もりを比較して判断することが重要です。
