不要な窓は、リフォームで塞ぐことができます。室内側だけを仕上げる方法と、サッシを撤去して外壁側まで塞ぐ方法があり、見た目や費用、工事範囲が変わります。
一方で、窓は採光や通風にも関わる部分です。特に居室やマンションでは、見た目だけで工事方法を決めず、採光・換気・管理規約などを先に押さえておく必要があります。
この記事では、窓をなくす2つの方法、費用の目安、メリット・デメリット、施工前に見ておきたい条件を整理します。最後に、見積もりを取るときに工事範囲をそろえる考え方も紹介します。
- 窓をなくす2つの工法と違い
- 1箇所あたりの費用目安と金額が変わる要因
- 採光・換気・マンション規約など工事前に見る点
- 見積もりで施工範囲をそろえるポイント
窓をなくすリフォームは可能|塞ぎ方は2つ
窓をなくす方法は、大きく分けて「室内側だけを塞ぐ方法」と「外壁まで含めて塞ぐ方法」の2つです。どちらも室内から窓を見えなくできますが、窓そのものを残すか、サッシまで撤去するかで工事の意味が変わります。
| 塞ぎ方 | 特徴 |
|---|---|
| 室内側だけを塞ぐ | 外壁やサッシを残し、室内側を下地・ボードなどで仕上げる |
| 外壁まで含めて塞ぐ | サッシを撤去し、室内側と外壁側の開口部を仕上げる |
見た目だけを室内側から整えたいのか、窓自体をなくしたいのかで選ぶ方法は変わります。外から見た仕上がりまで変えたい場合は、外壁側の工事を含めて考えます。
室内側だけを塞ぐ方法
室内側だけを塞ぐ方法では、外側の窓やサッシを残したまま、室内に下地を組み、石膏ボードや断熱材などで仕上げます。外壁を触らない分、工事範囲を抑えやすい方法です。
一方、外から見ると窓は残ります。室内から見えなくなればよいのか、外観も壁として仕上げたいのかを分けて考えると、工法を選びやすくなります。
外壁まで含めて塞ぐ方法
窓そのものをなくしたい場合は、サッシを撤去し、開口部を塞いだうえで外壁も仕上げます。室内側だけの工事より施工範囲が広く、外壁の補修や高所作業が加わることもあります。
外壁まで施工すると、室内だけでなく外観も変わります。外観まで壁として仕上げたい場合の候補ですが、室内側だけを塞ぐ方法より費用は大きくなりやすいです。

窓をなくす費用は1箇所5~30万円程度が目安
窓を塞ぐリフォームの費用は、2026年9月16日時点の目安で1箇所5万~30万円程度です。室内側だけを塞ぐ工事は5万~10万円程度が目安で、外壁まで施工する場合は工事範囲が広がるため金額も上がりやすくなります。
| 費用項目 | 目安・見るポイント |
|---|---|
| 窓塞ぎ全体 | 1箇所5万~30万円程度が目安 |
| 室内側だけを塞ぐ工事 | 1箇所5万~10万円程度が目安 |
| 外壁の補修 | 外壁材や補修範囲によって加算 |
| 足場 | 高所で必要になる場合は別途費用 |
同じ大きさの窓でも、サッシを残すか撤去するか、外壁をどこまで直すかで見積金額は変わります。2階以上などで足場が必要になると、窓1箇所の工事費だけでは収まらないこともあります。
窓をなくすメリット・デメリット
窓をなくすと、外からの視線を遮りやすくなり、窓まわりの断熱・防音や防犯面で改善を期待できます。一方で、自然光と風の通り道は減ります。
- 外からの視線を遮りやすい
- 窓まわりの断熱・防音面を改善できる可能性がある
- 開口部を減らすことで防犯面の不安を減らせる場合がある
- 自然光が減り、室内が暗くなりやすい
- 窓を開けて行う自然換気がしにくくなる
- 外壁まで塞ぐと、あとから元の窓へ戻しにくい
視線・断熱・防犯面で得られるメリット
隣家や道路からの視線が気になる窓なら、開口部をなくすことでプライバシーを確保しやすくなります。道路側や隣家側など、視線を切りたい場所では目的が明確です。
断熱や防音については、単に窓を隠すだけで同じ効果が出るわけではありません。目的が断熱・防音なら、塞ぎ方や断熱材などの施工内容まで見積もり時に聞いておくと、提案の違いを把握しやすくなります。
採光・通風が減るデメリット
窓を塞ぐと、その窓から入っていた自然光は失われ、窓を開けて風を通すこともできなくなります。普段ほとんど開けない窓でも、なくしてから暗さや空気のこもり方に気づく可能性があります。
また、外壁まで塞ぐ工事は元の状態へ戻しにくくなります。目隠しだけが目的なら、本当に窓そのものをなくす必要があるのかまで考えてから工事範囲を決める方が、後悔を避けやすくなります。
窓を塞ぐ前に確認したい施工条件
窓を塞ぐ前に、「その窓をなくして問題ないか」を整理します。特に影響が大きいのは、部屋の用途、換気設備、マンションの管理規約、窓まわりの構造です。
居室では採光と換気を先に見る
居室には、建築基準法上、採光に有効な開口部を原則として床面積の1/7以上確保する基準があります。一定の条件では1/10まで緩和される場合もあるため、窓を塞いだあとに残る開口部と部屋の用途を見たうえで計画します。
換気も同様で、窓だけが空気の入口とは限りません。換気扇や給気口、24時間換気設備の有無を踏まえ、窓をなくした後も必要な換気を確保できるか施工会社に相談します。24時間換気の制度や対象については、国土交通省「建築基準法に基づくシックハウス対策」でも確認できます。
マンションは管理規約と共用部分を確認する
分譲マンションでは、窓やサッシが共用部分として扱われることがあります。専有部の内装と同じ感覚で撤去できるとは限らないため、外壁側まで触る工事を考えるなら、管理規約を読み、必要な手続きを管理組合・管理会社に確かめます。
室内側だけを塞ぐ場合でも、窓を残したままどのように仕上げるかは物件ごとに変わります。施工会社にはマンションであることを伝え、管理規約に沿った工事内容になっているか相談します。
窓まわりの構造と外壁仕上げで工事範囲が変わる
窓の周囲には下地や外壁の仕上げがあり、建物の構造によって触れられる範囲も変わります。外壁まで一体に仕上げる場合は、現地調査で窓まわりの状態を見てもらいます。
見積もりでは「窓をなくす」とだけ伝えるのではなく、室内から見えなくしたいのか、サッシを撤去したいのか、外観も壁にしたいのかまで伝えると、施工範囲のずれを減らせます。

見積もりは「どこまで塞ぐか」をそろえて比較する
窓塞ぎの見積もりは、総額だけを横並びにしても差の理由が分かりにくい工事です。少なくとも、サッシ撤去、室内仕上げ、外壁補修、足場、別途工事の範囲が同じかを見比べます。
- サッシを残すのか撤去するのか
- 室内側の下地・仕上げをどこまで含むのか
- 外壁補修を含むのか
- 足場や高所作業が別途になっていないか
- 追加になり得る工事が見積書にどう書かれているか
私の自宅リフォームでも複数社へ相談し、最終的に3社の見積もりと提案を見比べました。同じ住まいを見てもらっても、補修範囲や別途項目、見積書の書き方には違いがあり、最初に出た総額だけでは決めにくいと感じました。
窓を塞ぐ工事でも、工事範囲をそろえて初めて金額を比べやすくなります。見積書全体の見方は「リフォーム見積もりの比較方法|総額以外に確認するポイント」、依頼先の探し方は「リフォームどこに頼めばいいか選び方と相見積もり比較のコツ」で詳しく整理しています。
工事範囲をそろえたうえで、複数社の提案を見比べると、自宅の条件に合う方法と費用を整理しやすくなります。
窓をなくすリフォームのよくある質問
浴室の窓をなくしても換気できますか?
浴室は機械換気を前提にできるケースがあり、窓をなくしても換気を確保できることがあります。窓の有無だけで決めるのではなく、既存の換気扇や給気経路で必要な換気ができるかを見ます。
浴室リフォームと同時に窓を塞ぐなら、換気扇の能力や給気の取り方も施工会社と確認しておくと、窓をなくした後の使い方まで含めて計画しやすくなります。
まとめ|窓をなくすかは「可否・失う機能・費用」の順で決める
窓をなくすリフォームは可能ですが、最初に見るべきなのは「塞げる工法があるか」ではなく、その窓をなくしても採光・換気・管理規約の面で問題がないかです。
施工できることが分かったら、採光や通風を失っても、プライバシーや断熱面などで得たい効果の方が大きいかを考えます。そのうえで室内側だけにするか外壁まで塞ぐかを決め、同じ工事範囲で見積もりを取ると、費用の違いを読み取りやすくなります。







