ダウンライトを選ぶときに「75φ」「100φ」といった表記を見たら、まずメーカー仕様の「埋込穴径(開口径)」を見ます。交換では既存の天井開口、新設では採用する器具の指定寸法を基準にすると、サイズ違いによる選び間違いを減らせます。
一方、穴径が合うだけで取り付けられるとは限りません。外から見える器具の外径、天井内に必要な高さ、天井厚、明るさや配光は別の項目です。この記事では、代表的なサイズから交換時の見方まで、順番に整理します。
- 「75φ」「100φ」などのφ表記が何を示すか
- 代表的な埋込穴サイズと75φ・100φの違い
- 既存ダウンライトのサイズを調べるときの順番
- 穴径が違う場合のリニューアルプレートの考え方
- 外径・埋込高・天井厚・明るさなど、穴径以外に見る項目
ダウンライトの「φ」はまず埋込穴径を確認する
商品ページや仕様図にある「φ100」などの表記を見るときは、まず「埋込穴径」や「埋込穴」と書かれた寸法を探します。たとえばPanasonicの現行品には「埋込穴径φ100mm」と明記された製品があります。
交換用の器具を探している場合、見た目の枠の大きさだけでサイズを決めるのは避けたいところです。互換性を考える基準になるのは、天井側の開口と新しい器具が指定する埋込穴径です。
埋込穴径と器具外径は別の寸法
ダウンライトには、天井に開ける穴の直径と、天井面に見える枠を含めた外径があります。この2つは同じとは限りません。

PanasonicのArchi Designでは、埋込穴φ100に対して外径φ112、埋込穴φ75に対して外径φ85という比較例が掲載されています。コイズミ照明の現行製品でも、φ75の製品例で外径φ85、φ100の製品例で外径φ110と、穴径と外径が分けて示されています。
つまり、天井から見えている丸い枠を測った数値だけでは、元の開口寸法を正確に決められないことがあります。既存器具の型番から仕様を追えるなら、その方法が分かりやすいです。
代表的な埋込穴サイズは75・100・125・150mmなど
住宅用ダウンライトでは、75mmや100mmをはじめ、125mm、150mmといった穴径があります。ただし、これらを業界共通の「4種類の規格」と考えるのは正確ではありません。対応する穴径はメーカーやシリーズ、用途によって変わります。
| 埋込穴径 | 確認できる例・位置づけ |
|---|---|
| φ75 | 住宅向け現行シリーズで確認できる小口径の例 |
| φ100 | 住宅向け現行シリーズで確認できる代表的な穴径の一つ |
| φ125 | 住宅向け現行シリーズに設定例あり |
| φ150 | 住宅向け現行シリーズに設定例あり |
| φ200 | 現行製品にも設定例あり。住宅用の標準寸法という意味ではない |
東芝ライテックの住宅向けLEDダウンライトでは、丸形の埋込穴サイズとしてφ75・φ100・φ125・φ150が案内されています。一方、Panasonicの別用途のシリーズにはφ85やφ175、さらに大きな穴径の製品もあり、サイズ表は「代表例」として見るのが実用的です。
75φと100φの違いは見た目と器具仕様で比べる
75φと100φの大きな違いは、天井に必要な開口の大きさです。小口径の75φは器具の存在感を抑えやすく、100φはそれより大きな開口を使います。実際の見え方は、枠のデザインや器具外径でも変わります。
| 比較項目 | 75φ | 100φ |
|---|---|---|
| 埋込穴径 | 75mm | 100mm |
| Panasonic掲載例の外径 | φ85 | φ112 |
| 選ぶときの見方 | 小口径の見た目と対応器具を確認 | 既存開口や対応器具との適合を確認 |
ここで分けて考えたいのが明るさです。穴が大きいほど必ず明るいわけではなく、同じ穴径でも複数の明るさクラスが用意される製品群があります。光束や配光、W相当などは器具仕様として別に見ます。
明るさ側の選び方は、ダウンライトの60W・100Wと明るさの違いで詳しく整理しています。
交換では既存の埋込穴径からサイズを絞る
既存ダウンライトを交換するときは、先に新しい器具を選ぶより、今ある開口寸法を起点にした方が整理しやすくなります。器具ラベルなどから型番が分かれば、メーカーの仕様図で埋込穴径・外径・埋込高を追えます。
- 既存器具の型番や仕様書が分かるかを見る
- 天井側の埋込穴径を把握する
- 新しい器具の指定埋込穴径と照合する
- 外径と埋込高も合わせて見る
外から安全に開口を確かめられない場合や、過去の補修・拡大工事がありそうな場合は、無理に器具を外さず施工店へ見てもらう方が確実です。交換作業そのものの違いや費用は、ダウンライト交換の方法や費用で整理しています。
既存穴と新しい器具の穴径が合う場合
既存開口と新しい器具の指定穴径が同じなら、サイズ選びの第一段階はクリアしています。そこからは、器具の外径が天井面に納まるか、取付必要高が天井裏に確保できるかといった別寸法へ目を移します。
同じ「φ100」の製品でも、外径や高さまで同じとは限りません。穴径だけを見て互換品と決めず、候補にした型番の仕様図まで見るのが安全です。
穴径が違う場合はリニューアルプレートの適合を確認する
既存穴が新しい器具より大きい場合は、リニューアルプレートで既存開口を利用できる組み合わせがあります。たとえば、既設φ100から取付φ75、既設φ125から取付φ100といった対応例があります。
一方、プレートは穴径だけで選ぶ部材ではありません。Panasonicのリニューアルプレートでは、既設穴径と取付器具の組み合わせに加え、天井板厚、適合器具、重量、断熱施工などの条件が示されています。径が合う組み合わせでも、候補器具と天井側の仕様までセットで見る必要があります。
穴径が合っても埋込高・天井厚・明るさは別に確認する
ダウンライトは天井面の穴だけでなく、天井裏に器具本体を収める空間を使います。梁や下地が近い場所では、開口径が合っていても器具の高さが納まらないことがあります。
| 確認項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 埋込高・取付必要高 | 器具本体が天井裏に納まるかを見る |
| 天井厚 | 取付金具やプレートの対応範囲に関わる |
| 断熱施工への対応 | 器具・補助部材の適合条件に関わる |
| 光束・配光・明るさクラス | 穴径とは別に、必要な明るさを選ぶ |
私の自宅マンションでは、ダウンライトを設置するために天井を約10cm下げ、天井高は約2.53mから約2.43mになりました。これはわが家の施工例ですが、穴の直径だけでなく、器具を納める天井側のスペースまで計画に入ることが分かりやすい例でした。

マンションで新たにダウンライトを設ける場合の工事や費用は、マンションにダウンライトを後付けする費用で整理しています。
よくある質問
Q. ダウンライトのサイズが分かれば自分で交換できますか?
サイズが分かっても、自分で交換できるとは限りません。住宅などの電気設備工事には電気工事士の資格が必要な作業があります。器具の施工説明書を読み、資格が必要な作業は電気工事店などへ依頼してください。資格制度は経済産業省の「電気工事士」でも確認できます。
Q. 50φなど、75φより小さいダウンライトもありますか?
あります。75・100・125・150mmは代表的なサイズを整理したもので、全メーカー・全シリーズを網羅した固定規格表ではありません。小口径を選ぶ場合も、呼び方だけで決めず、その製品の指定埋込穴径、外径、取付必要高まで仕様で見てください。
まとめ|穴径を基準にして、ほかの寸法と施工条件を重ねて選ぶ
ダウンライトのサイズ選びでは、最初に埋込穴径を合わせると整理しやすくなります。交換なら既存開口、新設なら候補器具の指定寸法を起点にし、そのあとで外径・埋込高・天井厚・明るさを見ていきます。
穴径が違うときは、対応するリニューアルプレートが使えるケースもありますが、径だけで適合は決まりません。候補の型番と天井側の寸法をそろえてから、メーカー仕様や施工店で納まりまで確かめると選びやすくなります。サイズが決まった後に灯数も検討するなら、ダウンライトの必要灯数を決める記事も参考にしてください。







