リフォームの電気工事費用はいくら?工事別の目安と見積もり内訳

住宅リフォームでの天井配線とコンセント工事をイメージしたAI画像

リフォームの電気工事費用は、コンセントや照明器具の数だけでなく、配線の通し方や専用回路の有無、壁・天井の補修範囲でも変わります。工事項目ごとの目安はあっても、住宅全体に共通する一律の総額は示せません。

見積書を見るときは、金額と一緒に「どこまで施工するのか」を押さえたいところです。実際のリフォーム例も交えながら、費用の見方と追加費用を抑えるための準備を整理します。

この記事で分かること
  • 電気工事の項目別費用と、公開価格の読み方
  • 配線・専用回路・内装補修で費用が変わる理由
  • 見積書と追加費用で見落としたくない項目
  • 工事範囲をそろえて見積もりを比べる手順
目次

リフォームの電気工事費用はどのくらい?工事別の目安

電気工事の価格を見るときは、リフォーム工事全体に組み込まれた「モデル見積」と、電気工事店へ単独で頼む「掲載料金」を分けて考えると分かりやすくなります。同じコンセント工事でも、価格の前提が異なるためです。

公的モデル見積で見る電気工事費

住宅リフォームに関する相談窓口「住まいるダイヤル」では、マンション改修のモデル見積が公開されています。2026年10月に確認できた例では、書斎への改修に伴うコンセント・照明・スイッチの費用が次のように示されています。

工事項目・モデルの条件モデル金額
コンセント増設・1か所4,022~6,070円
LEDダウンライト・1台9,607~14,500円
調光スイッチ・1か所8,083~12,200円
上記の電気設備工事小計35,342~53,340円
IH化モデルの専用回路配線21,600~32,600円
浴室交換モデルの配線工事21,600~32,600円

書斎化の小計は、コンセント2か所、ダウンライト2台、調光スイッチ1か所を含むモデル金額です。IH化と浴室交換の配線費は別の工事事例であり、これらを足して一軒分の電気工事費にすることはできません。

【注意】これらは指定された工事内容の参考金額です。税込・税別の統一表示は確認できないため、税込の最終支払額として扱わないでください。浴室換気暖房乾燥機等の専用電源や、IH用の電気容量変更などは別途費用が必要になる場合があります。

費用に含まれる数量や工事範囲は、住まいるダイヤル「納戸を書斎へ変更する」のモデル見積で確認できます。

電気工事店へ単独で依頼する場合の料金

電気工事店に一部分だけを依頼する場合は、リフォームのモデル見積とは違う価格体系になります。2026年10月時点で「福岡電気工事.com」が公表していた税込料金の例は次のとおりです。

工事項目・施工条件掲載料金(税込)
コンセント増設・露出配線16,500円~
コンセント増設・壁内配線24,750円~
専用回路の新設33,000円~

この料金は同事業者の指定条件に基づく掲載例で、全国共通の相場ではありません。出張費、器具代、壁・天井の補修、現場ごとの追加作業がどの範囲まで含まれるかは、依頼前に聞いておく必要があります。

例えばモデル見積のコンセント単価が低くても、それだけで「単独工事も同額で依頼できる」とは言えません。複数箇所をまとめて施工するリフォームと、1か所だけ訪問施工する工事では、見積もりの組み立て方が違います。

ダウンライトの設置を単独で検討している場合は、マンションのダウンライト後付け費用と工事内訳で詳しく解説しています。

電気工事費が高くなる5つの条件

費用の差が出るのは、器具そのものよりも、配線をどこから通し、何を追加で施工するかという部分です。主な変動要因は次の5つです。

費用を左右する条件金額が変わる理由
配線経路・距離配線を延ばす距離や、壁・天井内を通せるかで作業量が異なる
専用回路の新設分電盤から新たに配線する場合は、既存回路からの分岐とは工事範囲が違う
分電盤の状態空き回路や電気容量の状況によって、追加工事の要否が変わる
壁・天井の補修配線のための開口や下地・仕上げの復旧が必要になることがある
単独工事か同時施工か内装工事と同時に進められる作業と、別訪問が必要な作業では価格の前提が異なる

露出配線なら壁内に隠すための作業を抑えられることがありますが、見た目や施工できる場所にも制約があります。隠ぺい配線を希望する場合は、配線経路を確保できるか、開口した部分の補修が必要かまで見積もってもらいましょう。

壁表面の露出配線と、壁内の配線および開口・補修が必要な例を比較した模式図
配線方法と補修範囲の違いを示す模式図。壁を開ける必要性や復旧範囲は住宅の構造と施工状況によって異なります。

マンションでは管理規約や専有・共用部分の区分に加え、躯体を加工できるかも関係します。配線経路の可否を施工会社へ、必要な申請や共用部分の取り扱いを管理会社・管理組合へ確かめることが、工事内容を固めるうえで欠かせません。

筆者宅では電気設備工事が約29.1万円だった

私の自宅マンションのリフォームでは、見積書の「電気設備工事」が約29.1万円でした。これは複数の部屋や設備をまとめて改修したときの実例で、電気工事だけを依頼した金額ではありません。

  • 物件:築20年前後・専有面積約90㎡の中古マンション
  • リフォーム全体:税込約600万円
  • 電気設備工事:約29.1万円(施工当時の見積項目)
  • LDKの照明:ダウンライト15灯(ダイニング側8灯・テレビ側7灯)
  • 天井:ダウンライト設置のため、約2.53mから約2.43mへ変更

わが家ではダウンライトの設置に合わせて天井を約10cm下げています。電気設備を増やす計画でも、配線だけで完結せず、天井の下地や内装工事が関係することがあると分かる例です。

なお、約29.1万円は「電気設備工事」の項目であり、天井下げに伴う木工事やクロスの費用まで含まれていると断定できません。実際の見積書の区分を見て、電気工事と内装工事を分けて読む必要があります。

ダウンライトを設置するために天井を下げ、木下地と配線を施工している筆者宅のLDK
筆者宅でダウンライト設置のために天井を下げた施工中の様子。電気設備工事の費用内訳を示す写真ではありません。

わが家の費用全体と工事項目は、マンションリフォーム600万円の内訳と実際の見積書で紹介しています。

見積書の「電気工事一式」で確認したい項目

「電気工事一式」と書かれているだけでは、必要な作業がどこまで含まれるのか読み取れません。一式表記そのものが問題というわけではなく、施工する箇所と数量、別途費用の範囲を説明してもらえるかが大切です。

  • 工事項目と数量:コンセント・スイッチ・照明などの設置数や移設箇所
  • 配線:既存配線の利用、回路分岐、専用回路の新設の区別
  • 器具・材料:照明器具や配線器具の本体代が含まれるか
  • 分電盤:回路追加や交換、電気容量に関係する作業の要否
  • 内装の復旧:壁・天井の開口、下地補修、クロス仕上げの負担先
  • その他の費用:廃材処分、出張費、諸経費、税込・税別の区分
  • 追加工事:解体後に判明した作業の見積提示と承認方法

特に、電気工事の見積書と木工事・内装工事の見積書で、同じ補修を二重計上していないか、逆にどちらにも含まれていない作業がないかを見ておくと整理しやすくなります。

住まいるダイヤルも、工事箇所・数量・仕様・単価などの見積確認を案内しています。配線や回路の施工は作業内容に応じて適切な電気工事士資格等が必要なため、施工会社の対応範囲も事前に聞いておきましょう。

追加費用を抑えるために工事前に決めておくこと

内装を仕上げた後にコンセントや照明の位置を変更すると、再び壁・天井を開けたり仕上げを直したりする場合があります。電気設備の位置は、できるだけ内装の施工前にまとめておくと変更の手戻りを減らしやすくなります。

  • 照明:使う場所に合わせた位置・灯数・スイッチの組み合わせ
  • コンセント:設置箇所・高さ・必要な数
  • 家電:冷蔵庫、電子レンジ、エアコンなどを置く場所
  • 専用回路:使用する設備と既存回路の状況
  • 配線:露出か隠ぺいか、通す経路
  • 壁・天井:開口する場所と仕上げの復旧範囲

間取りを変えると、家具や家電の置き場所も変わります。わが家のリフォームでも間取り・照明・コンセントを一緒に考えましたが、何を優先するかは住まい方によります。

工事を始めてから初めて分かる問題もあるため、追加費用をゼロにできるわけではありません。変更が必要になったときは、作業を進める前に内容と金額の説明を受け、了承方法を決めておきましょう。

契約前の取り決めについては、住まいるダイヤル「安心な契約のために」も参考になります。

電気工事を含む見積もりを比較する方法

見積もりは、総額が安い会社を探すだけでは不十分です。照明・コンセントの数や配線方法がそろっていないと、金額の違いが工事内容の差なのか分かりません。

  1. 必要な工事を一覧にする。新設・移設・交換の箇所と、専用回路の希望を各社へ同じように伝える。
  2. 工事範囲を照らし合わせる。配線、器具、分電盤、開口・補修、処分費などの含有範囲をそろえる。
  3. 追加費用の決め方を聞く。現地調査後に増額し得る項目と、工事変更の承認手順を確かめる。

リフォーム全体を頼むなら、電気工事と内装工事をあわせて見積もってもらうと、それぞれの会社がどこまで担当するかも比べられます。一方、コンセント1か所などの単独工事では、電気工事業者へ直接依頼する方法もあります。

相見積もりの取り方や総額以外の比較ポイントは、リフォーム見積もりの比較方法にまとめています。

電気工事を含むリフォームの見積もりを比較する

照明・コンセント・配線工事と、必要な内装補修の範囲を整理して、複数社の提案を比較してみましょう。対応工事や地域は各サービスで確認してください。

提案内容まで比較したい
タウンライフリフォーム
サポートを受けて探したい
リショップナビ
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3つのサービスの違いを詳しく知りたい方は、リフォーム一括見積もり3サービスの比較も参考にしてください。

まとめ|電気工事費は金額だけでなく工事範囲で判断しよう

リフォームの電気工事費用は、工事項目別の目安だけで決められません。配線経路・分電盤の状態・壁や天井の補修範囲が、見積金額を左右します。

これから依頼するなら、必要な工事を一覧にし、施工数量と付帯工事をそろえて見積書を見比べてみてください。安いか高いかだけでなく、必要な作業が含まれた金額かどうかが、納得して依頼するための基準になります。

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